ダイエットしても減らないぽっこりお腹、呼吸とインナーマッスルで解決?

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食事制限を頑張っても、なぜかぽっこりお腹だけは変わらない…。

そんな風に感じている方は、少なくないのではないでしょうか。

激しい運動や無理な我慢をしなくても、体の内側から変化を起こすアプローチがあるんです。

この記事では、国家資格を持つ姿勢改善の専門家が、ぽっこりお腹の本当の原因と、「呼吸」から始めることで期待できる嬉しい変化について、分かりやすくお伝えします。

読み終える頃には、あなたのダイエットに対する考え方が、少し変わっているかもしれませんよ。

ぽっこりお腹の本当の原因は「インナーマッスルの衰え」かもしれません

食事制限しても、お腹だけが痩せないのはなぜ?

頑張っているのに思うように結果が出ないと、やる気もなくなってしまいますよね。

そのぽっこりお腹、実は食事だけが原因ではないのかもしれません。

多くのケースで、原因は体の奥深くにある「インナーマッスル」の機能が低下していることにあります。

つまめるお肉が気になるのか、お腹だけが目立つシルエットが気になるかでアプローチが変化します

  • つまめるお肉が気になる
    体脂肪が気になっていうことなので、引き続き有酸素運動と食事制限を継続しましょう。
  • お腹だけ目立つシルエットが気になる、あるいは両方
    インナーマッスルの衰えの可能性がとても高いです。 両方の場合は、インナーマッスルの改善も有酸素運動も食事制限も頑張りましょう。

見せる筋肉(アウター)と支える筋肉(インナー)の違いとは

筋肉には、体を動かすための「アウターマッスル」と、体を支えるための「インナーマッスル」があります。

インナーマッスルが弱ると、体を支える土台がぐらつき、その上に乗っている内臓が本来の位置から落ち込んでしまうことがあります。

これが、食事を減らしても解消しにくいぽっこりお腹の一因と考えられているんですよ。

あなたのインナーマッスルは大丈夫?簡単セルフチェック

ご自身のインナーマッスルがしっかり機能しているか、簡単なチェックで確かめてみましょう。

  • 目を閉じて10秒間、片足でふらつかずに立っていられますか?
  • 椅子に座っている時、背もたれがないと辛く感じますか?
  • 深呼吸をしたとき、胸だけでなくお腹も膨らみますか?

もし一つでも当てはまるようなら、インナーマッスルが少しお休みしているサインかもしれませんね。

インナーマッスルを鍛えると「痩せ体質」になる3つの科学的根拠

理由1:基礎代謝が上がり、24時間カロリーを消費し続ける身体になる

インナーマッスルは、良い姿勢を保つために24時間休みなく働いてくれる、とても働き者の筋肉です。

この筋肉をしっかり使えるようになると、安静時のエネルギー消費、いわゆる基礎代謝が向上することが期待できます。

つまり、寝ている間もカロリーを消費しやすい、燃費の良い身体へと近づいていくのです。

理由2:「天然のコルセット」が内臓を引き上げ、見た目が激変する

ぽっこりお腹の正体は「内臓下垂」

お腹をコルセットのようにぐるりと包み込んでいる「腹横筋」というインナーマッスルは、内臓を正しい位置に支える重要な役割を担っています。

この天然のコルセットが緩んでしまうと、内臓が本来の位置より下に落ち込み、「内臓下垂」という状態になってぽっこりお腹として現れることがあるのです。

インナーマッスルを活性化させ、このコルセット機能を取り戻すことが、見た目を変える第一歩になります。

腹直筋・腹斜筋・腹横筋とは?腹筋を目的別の正しい鍛え方

正しい姿勢になるだけで、身長が伸びて見えることも

インナーマッスルが働き、曲がっていた背骨がすっと伸びるだけで、見た目の印象は大きく変わるものです。

実際に身長が伸びるわけではありませんが、姿勢が整うことで本来の美しいスタイルを取り戻し、若々しく自信に満ちた印象を与えることが期待できますよ。

※健康診断で2cm変わったと報告をしてくれた方もいらっしゃいますので、悪い姿勢のクセの人は少し身長が伸びるかもしれません。

理由3:呼吸の質が変わり、ストレス太りを防ぐ

インナーマッスルの王様「横隔膜」の重要性

実は、呼吸をするときに使う「横隔膜」も、体幹を支える非常に重要なインナーマッスルの一つです。

現代人はストレスやデスクワークなどで、この横隔膜の動きが硬くなり、呼吸が浅くなりがちです。

呼吸が浅くなると、全身の巡りや自律神経のバランスにも影響を与えることがあります。

良い姿勢で呼吸力アップ!内臓機能を高める仕組みとは?

深い呼吸が自律神経を整え、食欲を安定させる

イライラしたり、疲れたりすると、つい甘いものや脂っこいものに手が伸びてしまうことはないですか?

これは、ストレスによって自律神経が乱れ、食欲のコントロールが難しくなっているサインかもしれません。

横隔膜を使った深くゆったりとした呼吸は、心身をリラックスさせる副交感神経を優位にし、ストレスによる過剰な食欲を落ち着かせる助けになると言われています。

今日から実践!インナーマッスル覚醒トレーニング

大前提:多くの人が間違っている「ドローイン」の真実

ドローインと聞くと、ただ力いっぱいお腹をへこませる運動だと思われがちです。

「へこませる」と「締める」は似ていて少し違います。

本来の目的は、お腹を締めて内部の圧力を高め(腹圧)、体幹の軸を安定させることにあります。

まずは息を静かに、そして完全に吐き切ることから始めるのが成功のポイントですよ。

ステップ1:息を吐き切るだけ!基本の「腹式呼吸ドローイン」

まずは安全に、そして体の感覚に集中するために、仰向けで膝を立てた姿勢から始めましょう。

  1. 両膝を立てて仰向けに寝て、リラックスします。
  2. 鼻からゆっくり息を吸い込み、お腹が風船のように膨らむのを感じます。
  3. 次に、口から細く長く、ロウソクの火を消すように息を吐き切ります。
  4. 息を完全に吐き切った状態で、おへそを胸に近づけるように、お腹を薄くしてみましょう。
  5. その状態を5~10秒キープしたら、力を抜いて自然な呼吸に戻します。

軽く咳を「コンコン」とした時に、お腹の奥がキュッと硬くなる場所があります。そのあたりを意識すると、感覚を掴みやすいかもしれません。

痛みや違和感がある場合は、無理をせず中止してくださいね。

ドローインとブレーシングはどう違う?

慣れてきたら座ったまま、立ったままでもOK

仰向けの感覚に慣れてきたら、ぜひ日常生活に取り入れてみましょう。

デスクワークの合間や、信号待ちの時間、電車に乗っている時など、いつでもどこでも実践できます。

この「ながらトレーニング」を意識することが、お休みしていたインナーマッスルを目覚めさせる一番の近道ですよ。

【応用編】寝る前5分でOK!体幹リセットエクササイズ

次にお尻と背中側のインナーマッスルにもアプローチして、体の裏側のラインを整えていきましょう。

  1. 仰向けで膝を立て、足は腰幅程度に開きます。腕は体の横に置きましょう。
  2. 息を吐きながら、お尻をゆっくりと持ち上げていきます。
  3. 肩から膝までが、一直線になる位置で止めます。
  4. その姿勢を3〜5秒キープし、息を吸いながらゆっくりと元の位置に戻りましょう。

お尻を高く上げすぎると腰に負担がかかることがあるため、「一直線」を意識することが大切です。

まとめ

  • ぽっこりお腹の根本原因はインナーマッスルの機能低下にあることが多いです。
    食事制限だけでは解決しにくいのは、体を支える土台が緩んでいるサインかもしれません。
  • インナーマッスルを鍛えると基礎代謝や姿勢が改善に向かいます。
    見た目が変わるだけでなく、内側から燃えやすい「痩せ体質」へと近づくことが期待できます。
  • 鍵となるのは「呼吸」。正しいドローインから始めることが大切です。
    激しい運動は不要で、まずは息を完全に吐き切ることから意識してみましょう。

ダイエットというと、つい体重計の数字や厳しい食事制限にばかり目が行きがちですが、あなたの体の内側にある「土台」を丁寧に整えてあげることも大切です。

今日から寝る前の5分、ご自身の呼吸にそっと意識を向けることから始めてみませんか。

その小さな習慣の積み重ねが、1ヶ月後、3ヶ月後の健やかで美しいスタイルへと、きっと繋がっていくはずですよ。

参考文献